最終更新日 2024年4月15日

ピアノレッスンといえば、小学校時代や中学校時代の習い事としてのイメージが強いと思いますが、私の場合は違いました。

私事で、どうしてもピアノを弾かなければならなくなり、全くの未経験、かつ不器用な状態からピアノレッスンをはじめました。

ピアノの先生も少し驚かれたようですが、無事にピアノを教えてくださる先生を見つけることができました。

私はとても不器用でしかも物覚えが悪いので、どこが指の初期位置だったのか覚えるのにも苦労しました。

そんな私を見て、先生は鍵盤にシールを張ってくださいました。

なんだか小学校の子どもが教わるようで恥ずかしい思いもしましたが、おかげ指の位置を覚えることは出来ました。

音の出し方、指の動かし方をなんとか習得し、いざピアノへ向かい、バイエルの一番簡単なところから始めましたが、本当に簡単なところが出来ません。

一回二時間ほどのレッスンだったのですが、バイエルの本当に簡単なところすらほぼ出来ず、二回のレッスンが過ぎました。

先生にも申し訳なくなり、また、自分自身でもこのままでは駄目だ、と思うようになったので、恥を忍んで、六つ年下の妹へ電話し、ピアノのコツを教えて貰いました。

妹も私と同じく不器用なのですが、ピアノに関してはとても上手く、クラスの合唱での伴奏を任せられるほどだったのです。

妹がいうには、最初は一音ずつ探しながら弾いていって、それを段々とはやくしていけば出来る、とのことでした。

半信半疑ながらも先生のところへと行き、本当に一音一音、確かめながら弾いていくと、五回目、六回目には段々と指が次の鍵盤の位置へと滑るように動いていくようになりました。

やがて私が、詰まることなくバイエルの簡単な場所を弾けるようになると、先生はとても喜んでくださり、私自身もすごくいい気持ちでした。

バイエルンは進むたびにどんどん難しくなっていきましたが、一音一音、確かめながら弾き、それを段々とはやくする、を繰り返していくと、私は自分でもわかるほどにピアノが上達していきました。

先生はその練習法を改良してくださり、次の指の位置を、私が迷ったときは毎回示してくださるようになりました。

手の移動や、左手と右手を同時に動かす際には最初の頃と同じくらい苦労しましたが、先生がめげずに教えてくれたおかげで、なんとか弾き切ることが出来ました。

今では、ピアノは私の特技といってもいいくらいです。

しかしここまでこれたのは、なにより先生の適切なアドバイスと、できたときは自分のことのように喜んでくれるその態度のおかげだったと思います。

 

 

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