最終更新日 2024年4月15日

1.注文住宅の特徴などを解説

建売住宅と比べて、注文住宅は高級なイメージを持たれることがよくあります。
たしかに建売住宅より価格設定が高いことは事実ですが、具体的にどのような住宅を指すのか分かっていない人も見受けられます。

一口に注文住宅といっても、複数の種類が存在するので購入を検討する場合は注意しましょう。
どの種類にも共通する特徴としては、間取りや内装から外構や外装といった仕様を自分で計画できることが挙げられます。

複数の種類を大きく2つに分類すると、完全にすべてを計画するタイプとそうでないタイプがあります。
前者は間取りのような一目見て分かるような要素だけでなく、素材のレベルから検討していくものです。

木材をはじめとして、窓フレームに使用する金属や壁に埋め込む断熱材など、さまざまなものを決めていく必要があります。
その数は数千点にも及ぶことがあり、建築のノウハウがないと難しい内容も少なくありません。

したがって建てることを決めたら、勉強する期間も含めてかなりの時間を確保する必要があります。
建売住宅を購入するケースと比べると、はるかに手間がかかってしまうのが実情です。

しかし、オリジナリティに溢れた自分だけの理想的な住まいが手に入ります。
時間とお金に余裕があり、住まいへのこだわりが強い人に選ばれやすいです。

2.フルオーダーかセミオーダーかで注文住宅は分かれる

一方で後者の注文住宅は、あらかじめ決められた仕様をベースとして、そこに自分たちの好みを加えていきます。
トイレや浴槽などに使用する商品のシリーズは決まっており、そこから色やデザインが気に入ったものを選ぶといった具合です。

間取りなどを決められるのは前者と変わりませんが、完成後に見えなくなる素材の一つひとつまで選択するようなことはしません。
その分だけ時間を短縮できますし、建築に関する知識もそれほど必要ではないです。

金額的にも前者より抑えられるというメリットがあります。
そういった利便性があるため、前者よりこちらを選択する人のほうが多い傾向があります。

どちらを選ぶにせよ、注文住宅が建売住宅より時間や費用がかかるのは確かです。
そのため、それに見合う魅力があるのかを事前に整理しておくことが大切です。

たとえば、自由度の高さは代表的なメリットとして挙げられますが、それが本当に自分にとって必要なのか考えたほうが良いです。
どの程度の自由を欲しているのかをチェックしましょう。

少しのこだわりであれば、叶えられなくても住んでいるうちに気にならなくなります。
一方で強いこだわりがあるなら、ずっと不満に感じながら暮らさなければなりません。

3.注文住宅は建築の様子を途中でチェックしやすい

外観を北欧のテイストにしたいなど、極端な願望があるなら分かりやすいですが、多くの人は自分の望んでいる願望がどれほどか把握できていないです。
それを明らかにして、建売住宅では実現できないのであれば、購入するメリットは大きいといえます。

その他にも、建築の様子を途中でチェックしやすいことも特徴の一つです。
建売住宅はすでに完成しているため、どれくらい丁寧に建てられたのか分かりません。

したがって、住み始めてから不満のある個所を見付けた場合などは、手抜き工事をされたような不安に襲われてしまいます。
それに対して、最初から最後までしっかりと確認できるというメリットがあります。

建築作業員とのコミュニケーションをとることも可能ですし、疑問に感じる点があれば質問するのも容易です。
手抜きに感じられる部分があれば、改めさせるためにクレームも付けられます。

そのような事態になって施工が止まると業者も困るので、手抜き工事が行われるケースは少ないです。
欠陥住宅の割合が低いのは、そのような背景にもとづいています。

4.注文住宅は予算と照らし合わしながら仕様を検討できる

費用が多くかかるというデメリットがあるのもの、その一方で費用を調整しやすいというメリットが存在します。
建売住宅は後から安い素材に変更したり、設備のグレードを落としたりできません。

それに対して注文住宅は、予算と照らし合わしながら仕様を検討できるので、素材や設備の変更も行いやすくなっています。
こだわりが強い部分に多くの費用をかけて、そうでない部分に関しては節約するような調整も可能です。

予算に合わせて最高の仕上がりを目指せるということに他なりません。
すなわち、高価ですがコストパフォーマンスもその分だけ高くなっています。

一方で、すぐには入居できないという特徴も忘れてはいけません。
こだわりの実現を追求するほど、長期化することを覚悟する必要があります。

また、完成後の様子をイメージしにくいことも問題です。
世界に一つの物件でありモデルハウスなどが存在しないため、イメージするのが困難なのは仕方がありません。

CADで作成した平面図だけでは分かりにくいので、完成予想図を3次元CGで作成してもらうと良いでしょう。
妥協せずに納得がいくまで何度でも依頼することがポイントです。
注文住宅には上記のような特徴があることを踏まえておきましょう。