最終更新日 2024年3月25日

2016年11月に実施されたアメリカ合衆国の大統領選挙では共和党から立候補したドナルド・トランプ候補が当選し、2017年1月20日に第45代アメリカ合衆国大統領に就任しました。

ドナルド・トランプ氏については大統領選挙が行われていた段階から日本のメディアでも大々的に報道され、大統領に就任する前から世界中の関心を集めていました。
「世界の警察」と呼ばれるアメリカ合衆国の「顔」であるトランプ大統領についてご紹介します。

トランプ大統領の身長は191cm(188cmという説もあり)で体重は107.1kgです。
過激な発言で有名ですが、酒やタバコ、コーヒーを一切摂取しないそうです。

この理由は、祖父と兄をアルコール依存症で亡くしたことです。
来日した際も、乾杯用のワイングラスにはノンアルコールのソフトドリンクが注がれていました。
食生活の方はハンバーガー・フライドチキン・ピザなどのファストフードを好み、ダイエットコーラを1日中飲んでいるそうです。

本名はドナルド・ジョン・トランプ(Donald John Trump)

本名はドナルド・ジョン・トランプ(Donald John Trump)で、生年月日は1946年(戌)6月14日の金曜日です。
1946年と言えば昭和21年で太平洋戦争が終結した翌年で、11日前の6月3日に世界のミフネこと三船敏郎が東宝に合格しました。

トランプ大統領が不動産王であることは有名ですが、父親のフレッド・トランプ氏もニューヨーク市の不動産開発業者でした。
父親のフレッド・トランプ氏は1885年に移民としてアメリカに渡ったドイツ人フレデリック・トランプ氏の子なので、ドナルド・トランプ氏はドイツ系アメリカ人(3世)です。

ドナルド・トランプ氏は13歳になるまでニューヨークのクイーンズ区で育ち、地元の学校に通っていました。
ところが素行不良が原因でニューヨーク・ミリタリー・アカデミー(陸軍幼年学校)に入れられてしまいます。
子どもの頃はやんちゃな不良少年であったようです。

ペンシルベニア大学の経営学部に転向して不動産についてを学ぶ

1964年にニューヨークにあるフォーダム大学というカトリック系の大学に2年間通い、後にペンシルベニア大学の経営学部に転向して不動産についてを学びました。

1964年といえば東海道新幹線が開業し、東京でオリンピックが開催された年です。
1968年に経済学士号を取得して大学を卒業してから父親が経営する不動産会社に就職し、不動産王への道を歩み始めました。

アメリカ合衆国では官僚や専門職、企業の幹部になるためには修士号や博士号の学位が必須です。
学士号しか取得していなかったドナルドトランプ氏が不動産会社の経営者になれたのは、親の会社を受け継いだからです。

父親の不動産会社に就職したトランプ氏は1970年代から本格的にホテルやカジノ経営を始めるようになり、1971年に20代半ばで父親から会社の経営権を与えられました。
大学を卒業してたった3年で大会社の社長に就任したことになります。

1981年にはイヴァンカ・トランプ氏が誕生

1977年にチェコスロバキア人モデルのイヴァナと結婚し、1981年にはイヴァンカ・トランプ氏が誕生しました。
1980年代に入ってから異業種への投資を行い、会社の規模が拡大していきました。

ところが1990年代になると高利回りの社債や不採算事業に苦しむようになり、グループ内のカジノやホテルが倒産してしまいます。
90年代半ばにはニューヨークに保有していたビルの多くを売却し、銀行から多額の借り入れを行いました。

ちなみにこの時の借金は、現在も完済していません。
90年代後半に不動産業の経営が持ち直し、2000年以降には大統領選に出馬しましたが撤退してしまいます。

トランプ大統領は白人(ドイツ系)の上流階級出身で、家柄や人種についてはアメリカ大統領としては珍しくありません。
それでもトランプ氏は、長老派教会所属の初のアメリカ合衆国大統領です。
トランプ氏自身も「自分より聖書を多く読んだ人はいないと」主張するほどの熱心なキリスト教徒です。

カトリックよりもプロテスタントの教会が非常に多い

アメリカ合衆国はキリスト教の国ですが、カトリックよりもプロテスタントの教会が非常に多いという特徴があります。
プロテスタントは各教派ごとに教義が違いがあり、教会員の信条や考え方が異なります。

トランプ大統領が所属する長老派はプロテスタント教会の中でも非常に古く、16世紀にスイスで起こった宗教改革の際のカルバン派から始まりました。
ちなみにブッシュ父子は18世紀に誕生したメソジスト派の教会に所属していました。

トランプ氏が所属している長老派教会の特徴は、摂理と呼ばれる教義を信じていることです。
キリスト教は自由意志という教義を信じ、運命の教義を取り入れるイスラム教とは価値観が大きく異なっています。

長老派やパプテスト派の教会では世界は神の意志や摂理(Providence)によって世界が導かれていると信じていて、基本的な考えは自由意思ですが“運命”に近い考え方をします。

歴史が古くて摂理の教義を取り入れていることから、長老派はプロテスタント教会の中では保守的と言えます。
トランプ大統領の保守的な政策も、所属する教会の教義に影響されているのかもしれません。